みなさんこんにちは!
2025年11月に行われた茨城県神栖市の市長選挙。
もともと開票時に有効票として数えられていた「まんじゅうや」「だんごや」といった投票が、最終的に無効票と判断され、木内敏之市長の当選そのものが取り消しとなりました。
なぜ最初は有効票とされたのか。
そしてなぜ最終的に無効票へと判断が変わったのか。
そもそも有効票・無効票は誰が決めるのか。
気になって調べてみたら、思った以上に奥深い選挙の仕組みが見えてきました。
今回はその全体像を、順を追ってまとめていきます。
読み終わる頃には、「まんじゅうや」「だんごや」がどんな経緯で有効票から無効票へと変わったのか、そして判断の仕組みとその難しさが、すっきり整理されているはずです。
▼この記事でわかること
- なぜ「まんじゅうや」も「だんごや」も開票時に有効票として扱われたのか
- そしてなぜ最終的に無効票となり当選無効につながったのか
- 有効票・無効票は誰が決めるのか、法律の仕組みと判断の難しさ

「まんじゅうや」への投票はなぜ最初は有効票と判断されたのか?
まず結論ですが、「まんじゅうや」への投票が開票時に有効票として扱われた背景には、木内氏の実家が地元の老舗和菓子店であるという事情がありました。
ただし、最終的には県の選挙管理委員会によって無効票と裁決されています。
ここではまず、なぜ最初に有効とされたのか、その根拠から見ていきましょう。
木内敏之氏の実家は明治34年創業の老舗「木内製菓」
木内敏之氏の実家は、明治34年(1901年)創業の製菓店「木内製菓」です。
調べてみて最初に驚いたのが、その創業の古さでした。
120年以上の歴史を持つ老舗の和菓子屋さんなんですよね。
明治・大正・昭和・平成・令和と、5つの時代をまたいで続いてきたお店ということになります。
商品は神栖市内のスーパーなどで取り扱われており、地域の方にとってはごく身近な存在だったことが伝わってきます。
「木内製菓といえば”まんじゅうやさん”」という感覚が、地元では自然に根付いていたのかもしれません。
こうした背景があったため、開票を担当した神栖市の選管は、「まんじゅうや」という記載を木内氏への投票だと読み取ることができたわけです。
地元に長く根付いた和菓子店の歴史が、この判断のベースにあったと言えそうです。
神栖市選管が「まんじゅうや」を有効とした判断──地元知識ありきでは?
まず結論ですが、「まんじゅうや」を有効票とした市選管の判断については、「地元の事情を知っているから成立した判断」という見方が浮かんできます。
ただ、これはあくまで調べながら感じた考察です。
一緒に考えてみてください。
神栖市の選管が有効と見なした根拠は、大きく3つです。
- 木内敏之氏の実家が製菓店であること
- その商品が神栖市内のスーパーで販売されていること
- 木内氏を「まんじゅうや」と呼ぶ人が実際にいたこと
これらはいずれも、神栖市内の事情を知っている人であれば確認できる情報です。
でも逆に言うと、地元の文脈を持っていなければ、「まんじゅうや」という記載から特定の候補者を連想することは、まず難しいですよね。
「地元の選管だから知っていた」ということが、有効という判断の前提になっていたとも見えます。
このことが後に、市と県の選管で判断が分かれる原点になったんですよね。
調べてみて最初に感じたのが、「地元では通じる」と「客観的な基準を満たす」は、まったく別の話だということでした。
- 「木内製菓」は明治34年創業。
商品は神栖市内のスーパーで販売されており、地元では馴染みの店だった - 市選管が「まんじゅうや」を有効としたのは「実家が製菓店・市内販売・そう呼ぶ人がいた」の3点が根拠
- この判断は地元の事情ありきで成立していたという見方もでき、それが後の判断の分かれ目につながった

「まんじゅうや」も「だんごや」もなぜ最終的に無効票と判断されたのか?
まず結論ですが、「まんじゅうや」「だんごや」どちらの票も、茨城県の選挙管理委員会が「木内氏の通称として広く使用されていると認めるに足りる証拠はない」として、ともに無効票と裁決しました。
このあと、県の選管が示した基準と、市の選管と判断が分かれた理由をもう少し詳しく見ていきましょう。
県選管が下した裁決──「通称として広く使われている証拠がない」
茨城県の選挙管理委員会は2026年4月28日、「まんじゅうや」「だんごや」とだけ記載された投票用紙を、いずれも無効票と判断しました。
この裁決によって、木内敏之氏の当選は無効となりました。
県の選管が示した基準は、次のようなものです。
「神栖市内において、いずれの地においても慣習的に使用されている状態にある場合に限り通称と認める」
つまり、市内の一部の人だけが知っている呼び名ではなく、市内全体で広く通じる呼び名であることが必要ということです。
「まんじゅうや」については、実家が製菓店であることや市内スーパーでの販売という背景は存在しました。
ただ、「そう呼ぶ人が(一部)いた」という事実と、「市内のどこでも慣習的に使われている」という水準の間には、大きな隔たりがあります。
「だんごや」については、その根拠がさらに薄く、木内氏の通称として広く認められる証拠が不十分だったということですね。
公職選挙法では、投票用紙には候補者の氏名を自書することが原則と定められています。
木内氏に関する情報しか書かれていないとしても、それだけで有効な投票とは認められないと県の選管はそう整理したわけです。
なかなか厳しい基準だと感じる一方で、選挙という公の場での客観性を保つためには、こうした線引きが必要なんだとも思います。
市選管と県選管で判断が分かれた理由は何なのか?
まず結論ですが、市選管と県選管で判断が分かれた最大の要因は、持っている「地元情報」の量と、それを根拠にできるかどうかの基準の差にあったと考えられます。
ただ、これは公式に説明されたわけではなく、あくまで調べながら感じた考察です。
神栖市の選管は、木内氏の実家が老舗の菓子店であり、商品が地元スーパーで販売されていること、そして「まんじゅうや」と呼ぶ人がいたことを把握した状態で判断していました。
いわば、地元の文脈を持ったまま審査していたわけです。
一方、茨城県の選管には、神栖市内の細かな地元事情が当然には伝わっていません。
「だんごや」という記載を見ても、それが特定の候補者を指す呼び名だと裏付ける材料が、その票だけからは読み取れない状態です。
てっきり、地元の選管が有効とした票は、県でもそのまま通ると思っていたんですが、実際には上位の機関が独自の基準で再審査するんですよね。
参考になるのが、過去に通称として有効と認められた「ホリエモン」(堀江貴文氏)の例です。
これらが通称として認められたのは、全国のどこでも通じる規模で呼称が定着していたからです。
「神栖市の一部の人が知っている」と「全国どこでも通じる通称」では、前提がまったく異なります。
そこの差が、今回の市と県の判断の分かれ目になったんだろうなと、調べながら感じました。
- 県選管は「まんじゅうや」「だんごや」の2票をいずれも無効票と裁決し、木内氏の当選が無効となった
- 県の基準は「市内のいずれの地でも慣習的に使われている状態にある場合に限り通称と認める」
- 市選管と県選管の判断が分かれた背景には、地元情報の有無という「情報量の差」があったと考えられる

その差がそのまま結果に出た、という感じがします。
有効票・無効票は誰が決めるのか?基準が曖昧すぎる問題を考える
まず結論ですが、投票用紙の有効・無効を最終的に決めるのは「開票管理者」であり、これは公職選挙法第67条に定められています。
以下では、その仕組みを整理したうえで、今回の一件を通じて個人的に感じた疑問も率直に書いていきます。
投票用紙の有効・無効は「開票管理者」が最終決定する
有効票か無効票かを最終的に決めるのは「開票管理者」で、これは公職選挙法第67条に明記されています。
同条には、おおよそ次のような趣旨のことが書かれています。
「投票の効力は、開票立会人の意見を聴き、開票管理者が決定しなければならない。その決定に当たっては、第68条の規定に反しない限り、有権者の意思が明白であれば有効とするようにしなければならない」
つまり、基本的な考え方は「選挙人の意思が読み取れるなら有効にしましょう」というものです。
一方、同法第68条では無効投票のケースが定められており、「候補者の氏名を自書しない投票」などが該当します。
開票管理者はこの2つの条文を軸に、開票立会人の意見を聴きながら一枚一枚判断していきます。
疑わしい票は「疑問票」として取り出し、個別に審査する仕組みになっています。
今回の「まんじゅうや」「だんごや」への投票も、最初の開票作業でこのプロセスを経て有効として数えられたわけです。
選管はその組織的なバックアップ役であり、最終判断者は開票管理者というのが法律上の構造です。
さらに、市選管の判断に不服がある場合は県選管へ、県選管の裁決に不服がある場合は東京高裁へと、段階的に審査を求める仕組みになっています。
「地元では通じる」を有効の根拠にしていいのか──個人的に感じたモヤモヤ
「地元では知られている」という事情が有効票の根拠になりうるかについては、県選管が明確に「それだけでは足りない」という基準を示しました。
ただ、調べながら個人的に感じたことがあるので、考察として書いてみます。
今回の一件を振り返ると、神栖市の選管は地元の文脈を持っていたから「まんじゅうや」を有効と見なすことができました。
でも、県の選管の立場では、その地元情報は当たり前には存在しません。
同じ投票用紙を見ていながら、市と県で正反対の判断が出た。
これって、持っている情報量の差が結果に直結したということですよね。
「地元の選管が有効と判断したなら正しいはず」と思っていた方には、県による覆し方に違和感を感じた方もいるかもしれません。
一方で、選挙という公の場での判断に、地元知識を持っているかどうかという偶発的な要素が入り込むのは、客観性という観点からはグレーな部分もあります。
なんとなくそういうものかと流していたんですが、仕組みを知ると「基準って本当に難しいな」と改めて感じます。
今回、県の選管が「市内のいずれの地においても慣習的に使用されている状態にある場合に限り」という基準を明示したことで、少なくとも今後の判断の参照点にはなりそうです。
同じような状況がまた生まれたとき、この裁決がどう活かされるのか、引き続き注目していきたいと思います。
- 有効・無効の最終判断は「開票管理者」が開票立会人の意見を聴いて決定する(公職選挙法第67条)
- 市選管→県選管→東京高裁と、段階的に審査を求める仕組みが整っている
- 今回の裁決で「市内のいずれの地でも慣習的に使われている状態」という基準が示されたことで、今後の参照点になりえる

選挙って本当に繊細な仕組みで成り立っているんですね。
【まとめ】「まんじゅうや」「だんごや」への投票はなぜ有効票から無効票と判断が変わった?誰が決めたのかおさらい
今回は、茨城県神栖市の市長選挙で話題になった「まんじゅうや」「だんごや」への投票をめぐる、有効票・無効票の判断の流れをまとめてきました。
最後に、ポイントを整理しておきます。
- 「まんじゅうや」は開票時に有効票とされたが、木内氏の実家が老舗和菓子店だという地元知識ありきの判断だった
- 県選管は「まんじゅうや」「だんごや」をいずれも無効票と裁決。木内氏の当選は無効となった
- 有効・無効を決めるのは「開票管理者」(公職選挙法第67条)。市→県→東京高裁と審査が上がる仕組みがある

投票するときは、やっぱり候補者の氏名をきちんと書くのが一番ですね!
参考資料


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